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第6話 不注意一瞬、事故のもと

last update 최신 업데이트: 2025-03-12 18:23:29

 袋の中身は少々の食料と、何色かのポーション。それに巻物がいくつか。

 うち、赤色のポーションは体力を回復する。これは自分の体で体験済みだ。

 では赤色以外のポーションと巻物はどうだ。

 解呪の巻物は何の役にも立たなかったが、攻撃に使える巻物はないだろうか。

 そう思って巻物を取り出してみたがけれど、これがどんな効果を発揮するのか皆目分からん。

 そういえば解呪の巻物もニアが「これで解呪できる」と渡してきたからそういうものだと分かったのであって、俺が解読したのではなかった。

 だが、それならとりあえず読んでみよう。やってみればよかろうなのだ。

 解呪も失敗はしたが、白い光が出てきた。俺程度の魔力でもちゃんと発動はする。

 俺はボロボロの巻物を手に取った。

 開いて呪文を読み上げる。すると……

「――えっ?」

 ヒュン! と軽いめまいのような感覚がして、次の瞬間、俺は地面に立っていた。

 場所はさっき登っていた木から十メートルちょい離れた場所か。

 なんだこれ。瞬間移動した!?

 木の上から消えた俺が地面に立っていると気づいて、グミどもがわらわら転がってきた。

 ぎゃああああ!

 俺は再び猛ダッシュして、手近な木に登った。

「なんだこれ! なんだこれ! また死ぬところだったぞ」

 何とか別の木に登って、俺はゼエゼエと荒い息を吐く。

 やっぱり効果不明のものに思いつきで手を出すのは良くない……。

 俺はとても反省した。

 次。

 反省した俺は、少しでも効果を確かめてから使うことにした。

 巻物はもうどうしようもない。だって、いくら眺めても効果の予想ができないからな。

 俺はポーションの瓶を取り出した。

 赤以外では、緑色、ピンク色、透明(わずかに黄色)がある。

 それぞれ瓶のふたを取り、匂いをかいでみる。

 緑色のポーションは生臭い匂いがした。

 ピンク色は甘い匂い。

 そして透明は全くの無臭である。

 ちなみに体力回復の赤ポーションは青臭い匂いだ。どれも似ていない。

 俺は考え込んで、一つ思いついた。

「無臭がアヤシイ」

 液体なのに全く匂いがしないのは逆におかしい。

 ただの水ではない。ごくわずかに黄色がかっているから違う。

 これは確か……。

 俺は実験の意味も込めて、透明ポーションの瓶をグミの群れに投げつけた。

 パリン!

 瓶はあっさり割れて中身の液体をぶちまける。

 木の真下にいたグミは、上から投げられた瓶に気づくのが遅れて二匹がもろに液体をかぶった。

「ピギャーッ!」

 ジュウ!

 肉の焦げる音がして、液体をかぶったグミが悲鳴を上げる。

 二匹のグミは身を震わせながら、あっという間に溶けてしまった。

「あー、やっぱり。これ硫酸だな」

 硫酸は常温で揮発しないから、匂いを発することもない。

 前世知識の賜物だ。

 前世も個人情報は日本人くらいしか思い出せないが、時々こういう役に立つ情報を思いつく。助かるぜ。

 仲間たちが溶けた硫酸の水たまりを、残りの二匹が呆然と(?)眺めている。

 残り二匹は例の色違い(赤)が一匹、洞窟で戦ったノーマルの白が一匹だ。

 その片割れ、白グミがおっかなびっくりという感じで、硫酸溜まりを触った。

 あ、バカ。

「ピ、ピギャ……」

 白グミは情けない断末魔の悲鳴を上げて、仲間と同じように溶けて死んだ。

 あいつら知能が高いとは思えないが、その中でもバカっているんだなぁ……。

 最後に残った赤グミはさすがにそこまでバカではないようだ。

 慎重そうに硫酸溜まりから距離を取って、それでも木の上の俺を諦める様子はない。

 一匹なら勝てるか?

 だがあの赤グミは、白グミよりも動きが素早い。手ごわそうだ。

 硫酸の瓶はもう一つある。投げつけてヒットすれば倒せるだろうが、かわされたらそれで終わり。

「よし。やってやろうじゃないか」

 俺は覚悟を決めて木から飛び降りた。

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